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北野武 「巨匠フェリーニを語る」 FEDERICO FELLINI 8 1/2(Explanation by Takeshi Kitano)

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投稿者:TheQuantumDrummerさん

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映画 「8 1/2」  監督フェデリコ・フェリーニhttp://www.coffee-style.com/movie/movie.htm難解映画とも呼ばれるフェリーニの最高傑作。フェリーニ自身を投影したと言われる精神的疲労を抱えた映画監督(マルチェロ・マストロヤンニ)を主人公に、独自の世界を巧みに映像化した芸術性の高いイタリア映画。 映像美と魅力的な名優達。そして構成の力強さが観るものを惹きこむ作品。タイトルは「はっかにぶんのいち」と読む。Explanation by Takeshi Kitano北野たけし 「仁義なき映画論」 より映画 「8 1/2」  監督フェデリコ・フェリーニたけし「生まれて初めてフェリーニ大先生の映画を見てしまったんだけど、この「8 1/2」を見るときは健康状態を考えておいたほうがいいのは確か。体が疲れてるときに見たら、確実に寝ちゃう。頭に刺激があるものを見続けるのはスタミナがいるよ。ヘトヘトになるもんな。もちろん、健康だけじゃなくて、基礎教養がないヤツはダメだ。にっちもさっちもいかないだろう。」たけし「見る前までは、オレもまるで難解な映画かなって思っていたけど、わりあいに楽しめたんで意外な感じがしたね。自分で映画を2本撮ったって経験もあるけど、フェリーニが楽しんで作ってるのがわかるんだ。一見難解ふうだけど、パズルと同じで、解く方は難しいけど作る方は楽しんでる。暗号もそうなわけで、解読するのに異常な努力がいる。面白がって作られたゲームほど、解く方にすれば難しいんだと思うね。この映画では話のレベルが4つあって、映画監督の生活、彼の内面、彼が作ってる映画、それらを見ているフェリーニの視点、そられらが奔放に交錯しているから、初めて見るほうとしては、それぞれのレベルを行ったり来たりしてわかろうとするから、それは疲れるわな。でも、これを作る方は簡単だよ。要するにイメージによる 自己言及 の面白さを追求してる映画だから。自己であるフェリーニにとっては単に面白くてわかりやすい作業だと言えるね。」たけし 「この手の映画は、やったもん勝ちの映画だから、いきなり見せられると"ウワー、すごい"って思うけど、じゃあ自分ができないかっていうと"いや、できるよ、こういうの"って言いたくなるじゃない。でもそれは種明かしを見た奴の言葉であって、フェリーニに先駆けてこれが作れるかっていえば問題は別でさ、マリックのネタを教えられたようなもんだ。アイデアの勝負だからな。」たけし「この映画の凄いところはシュールなカットを重ねていっても計算がしっかりしてるんだ。どのレベルのカットかってのがちゃんとしてる。数学の弱いヤツはこれができないから、シュールに飛ぶんだけど、飛びすぎて、まとめきれなくなっちゃう。計算ができない。その点、フェリーニは実にしたたかだと思うよ。」たけし「オレがいまソナチネを弾いてるからよくわかるけど、クラシック音楽ってのは、やっぱりすごいものなわけで、流行のバンドやってるガキがバロックをもろにぶつけられたら"やっぱりすごい"って口を開けちゃうだろ。」たけし「気取った映画関係者が、こういう映画が理解できないから今の日本の映画界、客がダメだなんていうけど、そうでもないわけで、あまり厳密にやらないほうがいい。だって、ドストエフスキーを読んで感動するのも、吉本ばななで感動するのも要するに脳の一部分の感応によることであって、ドストエフスキーの理解が生活全般にどの程度役に立つかといったら、大したことは無い。どっちが偉いってわけじゃなくて、しょせん趣味嗜好。まあ、あらゆることが吉本ばななとダイハードで処理されるのは困るんで、一部分であれ、フェリーニに届くものが欲しいよな。」

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